補聴器を購入する前に知っておきたいこと。

補聴器の価格と種類は?

価格は7万円程度のものから50万円以上するものあります。形も様々でより目立ちにくいもの、取扱いがし易いもの、また使う方の耳の形に合わせたオーダーメイドなどがあります。形による価格差もありますが、基本的に補聴器は、使う方の残存聴力やニーズ、適応能力によって補聴器の付加機能(チャンネル数や騒音抑制機能など)が必要な場合があります。多くの付加機能をつけた方が「良く聴こえる」というものではありませんが、以前はよくあった雑音(周りの音)が補聴器をすることで聞こえるようになったため補聴器に慣れることに時間が掛かったということも付加機能をつけることで慣れやすくなっています。予算と使われる状況を鑑みて補聴器を選ぶことをオススメします。

補聴器はすぐに使いこなせない!?

加齢性難聴の場合、昨日、急に聞こえにくくなったのではなく、長い時間(数年から数十年)かけて聞こえにくくなったことから、補聴器を装用することでいきなり周囲の雑音(クーラーや冷蔵庫、自動車などの生活環境音)が聞こえるようになります。正常な聴力の方は聞こえていて当り前(聞き流しが出来る)ですが、長い時間、このような生活環境音を聞いていなかったのですから慣れるまで時間がかかったり、認知能力の低下で聞き流しが難しくなっている場合があります。こちらは補聴器の付加機能で緩和することも近年、出来るようになっています。

片耳?両耳?どっちがいい?

聴力にもよりますが、両耳装用をオススメいたします。「方向感がわかる。」「音がハッキリと聞こえる。」「雑音の中から必要な音が聞き取りやすくなる。」「耳への負担が少なくなる。」など聞こえのメリットが多くあります。事実、両耳と片耳とでは両耳装用の方が聞こえの満足度が高いというデータや「言葉の聞き取り能力」が補聴器を装用していない耳に比べて装用している耳の方が衰えが少ないという研究結果もあります。ですが、デメリットとして、補聴器の購入費用やランニングコストが高くなることや装用の煩わしさが2倍なります。

アフターフォローは?

年齢を重ねるとお手先が以前より上手く使えない方など、補聴器の装用や電池の出し入れが難しくなる方もいらっしゃいます。また補聴器は精密な機械ですのでお手入れを怠ると故障の原因になります。

どちらの場合もしっかりと補聴器を購入したお店でしっかりとフォローをしてもらわないと、折角、購入した補聴器が無駄になってしまう可能性があり、勿体無いことになり兼ねません。

また長年、補聴器を使っているとご本人の「聴こえ」自体が低下することもあります。再度、聴力を測定し補聴器の再調整もいたします。

聴こえの程度や難聴の種類も人ぞれぞれ!?

難聴には大きく分けて「感音難聴」と「伝音難聴」の2種類があります。「感音難聴」にも種類があり、最近よく耳にする突発性難聴もこの1つです。また多くの人は年齢を重ねると聴力が低下して行きます。一説によると30代から始まっていると言われます。このような加齢性の難聴も軽度から中度、高度、重度とあり、中度難聴になると普通の会話を聞き直しが多くなってきます。「伝音難聴」は耳垢栓塞(耳垢つまり)や中耳炎、鼓膜裂傷など病院で治療できるものもあります。難聴には様々な種類がありますので、自己判断をせずに病院や専門家に相談することをオススメいたします。